こんにちは アミュレットピアノ教室です
少し前の話になりますが、ギリギリセーフで5月の記録として。5月の週末、広島交響楽団さんの特別定期演奏会に行ってきました。
ピアノコンチェルトは、あのマルタ・アルゲリッチさんを迎えての『プロコフィエフピアノ協奏曲第3番』でした!
いつか生で聴けたらなと憧れていたアルゲリッチさんのプロコ3番を広島で聴ける日が来るなんて最高に楽しみにしていました
前半は、アダージョ繋がりで、ウクライナの作曲家アレクサンドル・ゴノボリン『弦楽のためのアダージョ』(日本初演)&マーラー『シンフォニー第10番アダージョ』を指揮者のアルミンクさんの意向で続けての演奏でした。
今大変な状況のウクライナですが、本来の自然豊かで美しい情景と様々な歴史背景の悲しみとが織り混ざった様に感じられ、どこか違う場所へ行ってきたかのような気持ちになりました。
そのままマーラーへ。書いたら何かが起こるとマーラーが恐れていた交響曲10番。9番を書いた後にワンクッション置いて番号なしの作品の後、亡くなる前年から書き始めた10番はすでに何かを予感している様な奇妙な世界観でした。
そして後半アルゲリッチさん登場
プロコフィエフもウクライナの人です。現在の世界情勢を踏まえてアルミンクさんとアルゲリッチさんは平和への祈りを込めて今回のプログラム選ばれたそうです。
プロコ3番、ずっとアンテナ全開で聴いていました。素晴らしかったです!あれだけのテクニックの曲を鍵盤を撫でるかの様に、魔法を見ている様でした。リズムの躍動感が桁違いでした!
演奏後は会場中がスタンディングオベーション。次から次へと花束が。
そして、なんとアンコールに3度も応えてくださいました!2回目登場時にハンカチをピアノにポーンと投げ入れてすぐさまバッハを弾き始める姿がチャーミングで素敵でした。バッハも素晴らしかった。本当に音楽を知り尽くされていることをひしひしと感じたし、同じ時代にいて聴くことができて幸せでした。
最後はプロコ3番の3楽章後半をもう一度というサプライズで、会場は総立ち、さらに熱気を帯びていました。
コンサート後は、興奮しすぎて誰かが置き忘れてしまったであろうスマホを届けたり、感動のあまり号泣している若者がいたり...と普通でない雰囲気のまま会場を後にしました。
あの日は大雨の広島でしたが素晴らしい1日となりました。