あんどうピアノ教室 安藤佳代です。
今日は久しぶりに土曜日にお休みをいただき、小雪の舞う中、京都コンサートホールで行われた
The Real Chopin✖️18世紀オーケストラを聴いてきました。
ショパンピアノ協奏曲第1番、第2番を含むプログラムで、ソリストはショパン国際ピアノコンクール優勝のユリアンナ・アウデーエワさんとショパン国際ピリオド楽器コンクール優勝のトマシュ・リッテルさん2人。使われていたのは、1843年製のプレイエル マホガニーケース、まさに、ショパンが生きていた時代の楽器です。ソロでの演奏は何度か聴いた事がありましたが、オーケストラとの共演は初めてで、とても楽しみにしていました。
ピアノがオーケストラの真ん中にソリストが客席側を向く形で配置され、オーケストラもコントラバスと打楽器が逆の配置をしています。指揮者はおらず、1stバイオリンが弾きながら指揮をしていきます。
現代のピアノに比べ当時のピアノは、柔らかい響きの音色がまるでオーケストラの中の1つの楽器のように調和しながら溶け込んでいきます。それでいて、ピアノソロのところは、繊細でありながら輝きのある美しさ響きで奏でられます。
ショパンの楽譜を指示通りのペダルで踏むと、濁ってしまうところが多いのですが、残響の少ない当時のピアノならちょうど良いのかもしれません。
ショパンが思い描いた音色を彷彿させる2人のピアニストの演奏は本当に素晴らしく、楽器の持つ色々な音色を引き出しています。特に、アウデーエワさんのアンコール曲、ショパンのマズルカ イ短調は物悲しく哀愁を帯びた旋律が正にこのピアノから生まれるべくして生まれた事を実感させられるような、本当に素敵な演奏でした。