たまには音楽と関係の無い話題を。私の父は和田稔と言いまして、東京工業大学 大学院総合理工学研究科の助教授でした。(1988〜1989年度)1990年の2月17日に交通事故で亡くなりました。1946年5月20日生まれだったので43歳でした。金属材料の微細組織の研究を手掛けました。電界イオン顕微鏡を用いた析出物の結晶学的研究や、電界蒸発に関する研究は、材料のミクロな性質とマクロな性質を結びつける独創的な研究であり、この分野の研究者に多くの貴重な指針と資料を与えるものとして、国内外で高く評価されているものです。とくに、数原子の大きさの化合物の原子配列を見事にとらえた仕事は、普遍的で永く教科書に残るものです。又、結晶粒界の構造制御による材料設計へのステップとして、今後(亡くなった当時から見てですが)の発展に大きな期待が寄せられていました。とても仲の良かった佐藤彰一(さとう・あきかず)先生は現在東京工業大学名誉教授でいらっしゃいます。インターネットで検索すると、形状記憶合金の発明で特許を取られていらっしゃいます。佐藤先生が私にくれた、超高電圧・超高真空高分解能電子顕微鏡写真報告集(No.6、2015)という東京工業大学発行の冊子から佐藤先生が東京工業大学の名誉教授だという事が分かるのですが、インターネット上では名誉教授だという事は今まで分からなかったそうです。
父は私に勉強は何も教えてくれませんでしたが、勉強の楽しさは教えてくれました。又書きます。
下は父の事が載っているインターネット上のリンク↓
https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000020108236/