今、面白いと思っていることが、響きです。
ピアノを弾いていると、
音は合っているのに何か違うということがあります。
それは色々と原因がありますが、
響きが関係しているのではないでしょうか。
どの音がよく響いていて、邪魔している音は無いか、
耳で確認しなければ良いバランスにはなりません。
ではどうやって価値基準を知るのかと考えてみると、
綺麗だと感じた音の数や経験によると思います。
始めから理想の音を出すのは難しいですから、
指導者が弾いて聴かせたり、
自分から聴く機会を作らなければわからないはずです。
私はどこで学んだのだろうと振り返ると、
小学校からの合唱部での記憶が蘇ります。
県大会や東北大会などで上手な学校の発表を聴くと、
鳥肌が立つことがありました。
揃った音がホールに響き渡り、
まるでひとりの声のように聴こえました。
見えないエネルギーを感じ、
圧倒されたのを覚えています。
大学に入学した時も、
オーケストラの演奏を聴いて本当に驚きました。
こんな音に囲まれた世界で勉強するのだと
身が引き締まる思いでした。
日本は建物や環境で他の国よりも
響きを感じにくいと言われています。
だからこそ、響きの多さは様々ですが、
いつも好きな音を目指してレッスンしていきたい
と考えています。