楽譜の見方
2022/01/17 公開
日頃より生徒さんの演奏を拝見していると、
楽譜の見方に個性があり興味深いです。
全く楽譜を見ない人は手元を眺めたままで、
誤りに気付くのが難しいようです。
つまずいて弾き直すのは可能ですが、
誰かに指摘してもらわないと、
そのまま弾き続けてしまいます。
一方で、楽譜を見続けられる人もいます。
入会間もない小学校低学年のお子さんでも、
ほぼ手元は見ません。
間違ったと気付いて
手元を確認している様子を見ると、
耳で出した音を確認しているようです。
両者を比較してみると、
楽譜を見ないで練習する場合の長所は、
即暗譜に繋がることでしょうか。
もちろん音を集中して聴き取れるかもしれませんが、
読み始めは楽譜を見る方が情報は多くなります。
楽譜に頼らないと、
音楽を覚えてから弾かなければならないので、
時間がかかってしまいます。
私が「手元を見てください」と伝える時は、
身体の動きを意識して欲しい場合です。
楽譜だけを見続けると、
自然な弾き方になってしまいます。
この音が出たという事実ではなく、
「このような動きで音を出したい」と意識した
コントロールが良い演奏に繋がります。