人前で弾く経験をすると、生徒さんは変わります。
本番で上手くいってもいかなくても、
良い方へ成長されます。
「人に聴かせるために弾いているわけではない」
と言う人も居ますが、
形にまとめて演奏した人とはやはり違います。
おそらく、披露すると決めた曲は
自分の中で特別扱いされるのでしょう。
常に頭の隅で意識していて、
他の音楽に触れる時も気にしているはずです。
発表する当日が一番大切に感じるかもしれませんが、
実は過程で大きな収穫があります。
どうしても獲得したい技術があれば、
必死で時間をかけて試行錯誤しながら練習します。
始めは楽しいですが、
大体曲が仕上がってからが大変です。
自分の演奏を客観的に聴き、
アドバイスを受けた箇所を振り返らなければ
良い演奏にはなりません。
そのような期間を3カ月ほど過ごし、
当日を終え後から振り返ってみると、
以前困難だった課題が
いとも簡単に克服されています。
挑戦した人だけが得られる特権ですね。
そのような体験を今週たくさん見かけました。
意外と生徒さんご本人は気づいていないので、
「本当に挑戦してよかったね」
と伝えるようにしています。