今日は９月末日。2020年も、４分の３が過ぎようとしています。

９ヶ月前、ささやかされ始めた新型ウイルスが、これほどにまで拡大するとは思いもよらぬことでした。罹患された方々、そのお身内の方々には心からお見舞い申し上げます。そして、医療の面からご尽力続けていただいている医療職、医療関係職の方々、日頃の生活を支え続けいただいているエッセンシャルワークに従事の方々、あらためまして、有難うございます。

振り返って、長い梅雨が過ぎれば、猛暑酷暑の夏。着マスクは暑さに拍車をかけました。でも、9月に入れば、その陽射しに夏の終わりを感じ、お彼岸過ぎるまでもなく朝晩涼しくなり、今は秋そのもの。1日1日過ぎるごとに秋の深まりを感じ、冬を迎えることでしょう。

季節が始まり終わり移りゆくように、そう、何事も、始まりと終わりがあります。すべての人のすべての活動をいとも容易く止め、新たな異なる日々を、突如模索せざるを得なくさせた疫病も、いつかは終焉する、と信じていきたい昨今です。

2020年。東京五輪パラ輪はもとより、クラシック音楽界においても、ベートーヴェン生誕250年のお祝い年、ショパンコンクール開催年と、華々しさあふれる１年が予定されていました。

ベートーヴェンが20歳を迎える頃には、フランス革命が始まっていました。ショパンもウィーンに向けて演奏旅行に出発した直後に、祖国ポーランドでロシアからの独立運動が起きています。ベートーヴェンもショパンも、動乱の時世を過ごしていました。ですので、オンラインに形を変えたメモリアルイヤー演奏会や１年延期されたコンクールを、ふたりをはじめとする偉大な作曲家たちが力強く見守ってくれていると思います。