風薫る5月、大人のステージ会を開きました。毎回、大変お世話になっているベヒシュタイン・セントラム東京さんのホール『ザール』にて。
私は、「音の彩り会」と称するこの会に、ふたつの特徴を持たせています。
ひとつめは、本番前に十分なリハーサル時間を設けること。
リハーサル時間、これは日頃多用多忙な大人にはとても必要なものだと考えています。大人は、ご自身以外のことでなにかと当日直前まで慌しいもの。本番演奏の前に演奏曲を通して弾くことができれば、かなり安心感を得られます。ですので、本番で弾くピアノでのリハーサルはもちろん、そのステージリハの前に、スタジオでの練習時間も設けています。幸い、会場にお借りしているセントラム東京さんは、スタジオをお持ちですので、控え室兼練習用のためにスタジオもお借りします。
ふたつめは、お弾きになる方々に、ドキマギしながらも華やかな時間を過ごしていただきたいということ。
ステージで演奏する、というアクションは、かなり前の時点からその時に至るまで、たくさんの準備を経ています。曲を仕上げることだけでなく、お招きするお客様へのご案内、演奏するときの衣装の用意、などなど。忙しいなかで細かに準備なさった出演ピアニストの方々がより輝くように、諸々の後方セッティングは私の役目と心しています。素晴らしいピアノと響きの良いホールは、それまで準備してきたご出演者を優しく包み込んでその魅力をたくさん引き出してくれます。地の利のよい会場は、お客様へのご案内にありがたいものです。プログラムも、ご出演者とお客様をつなぐものとして、和紙風の紙を一枚一枚、手差しでプリントアウトしています。
当日、ご出演の方々の、スタジオとホールを行き来する姿、やや緊張しながら弾き始め次第に観客を魅了していく様相、そして、この場に集ったみなさまどなたもが笑顔で会場をあとにする風景、それらに立ち会っていると開いてよかったなーとしみじみ思います。
この会を開いて3回目になりました。毎回毎回、この回オンリーと思いながら企画実施してきましたが、ご出演の方々のご希望をいただき3回も続けることができました。大変ありがたく思っています。
ややフォーマルな雰囲気をまとうステージ会を3回開きましたので、しばらくは、ややカジュアルな雰囲気のものを開いてみようと考えています。ピアノを再開したばかりの方々もより参加しやすくなるよう、これからあれこれ思案していきます。お楽しみにお待ちください♪
写真左 ベヒシュタイン・セントラム東京様 吹き抜けエントランス
写真中央 同上 館内エレベータ側エントランス
写真右 和紙素材用紙にプリントアウトしているプログラム 1枚1枚、プリンターに用紙をセッティングしてプリントしています