こんにちは、ソミレピアノ教室のブログをご覧になっていただきありがとうございます。
今回はコンクールについて当教室の考えをお伝えいたします。
私が数十年前に小学生だった頃と比べて、現在ピアノコンクールの数は何倍も増えています。
自由曲のものも多く、昔のように構える事なく小さなお子様でもそれぞれに合っている曲で力試しをする事ができるようになっているかと思いますし、やはり何か賞を頂ければとても嬉しい事ですよね。
私としましても、コンクールで得られるものは多いと思っております。
まず、改めて私が生徒様方に教える際に大事にしている事をお伝えしたいと思います。
大きいゴールとしては、自分で音楽と向き合い楽譜に書かれた作曲者の意図を読み取り、自分で伝えたい表現を考え、自分で取り組む力を身に付けられるようにする、という事を目指しております。
その為には自分にとって良い音を知り、自分の好きな表現を知り、さらには自分の演奏が自分にとって心地いいか知る客観性も必要となっております。
レッスンで私がこれらの事に重点を置きながら指導し、生徒様それぞれのペースで身につけていきますので、小さいからできないというわけではありません。
さて、コンクールについてですが、これらを身に付け自分自身の演奏ができるようになったら初めて挑戦してほしいと私は思っております。
そうでないと、自分がどう演奏したいかもはっきりしないのに講師が言っているから・・・という理由で演奏する事になります。そのような演奏で他の演奏者と競争しても、それは講師のコンクールであって受検者のコンクールではないのではないでしょうか。そのような状態で他者と競う事が果たして自分の音楽を探す過程に必要かどうか。さらに、せっかくコンクールを受けるならやはり『勝ちたい』と思ってしまうのは当然かと思いますが、本番にむけて頑張っているうちにだんだんその勝ちたい気持ちは目的になってきてしまう事が多いよう感じます。コンクールで減点されない演奏を極めても、それではますます自分自身の演奏を探す練習から遠ざかってしまいます。
まだ自分自身の音楽を探している時に、私の視点や好みとは違ったアドバイスを他のプロの方々から頂いたりするという事はとても参考になりますし、その時々の自分自身のレベルの確認などのためにピアノステップや英国王立検定などのコンクールではなく検定を受けるという事は経験として本当に良いと思うので、生徒様のお気持ちを尊重しながらお勧めしておりますが、コンクールに関しては上記の理由でただ何か賞を取りたいという目的のためでしたらこちらから推奨する事はあまりありません。生徒様それぞれの性格や演奏の好みに合わせて時期を考えておすすめしております。
とはいえ、各ご家庭、各生徒様それぞれお考えや目標があるかと存じます。私の考えをご理解していただいた上で、コンクールをご希望いただいた場合は真摯にお話し合いをした上でお気持ちを尊重いたしますので遠慮なくおっしゃっていただければと思います。
長くなってしまいましたが、上記が当教室のコンクールについての考えとなっております。最後までお読みいただきありがとうございました。
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京王線上北沢駅 ソミレピアノ教室
講師 松本さちこ