思いがけず
入賞者演奏会で弾かせていただける機会をいただけ本当に感謝しています。
http://www.editionkawai.jp/blog/special/miyoshi2023/concours.html#awardlist
ちょうど1年前、『Miyoshiピアノ・メソード演奏会』で6巻と9巻から数曲弾いたときには、『三善晃ピアノコンクール入賞者記念演奏会』この舞台に立つとは思っていませんでした。
『入賞者記念演奏会』の機会をいただき
シゲルKAWAIで弾きたい、1ヶ月練習できるし!と演奏会への出演を即答。
昨年12月はじめに動画提出をした後は、集中していた11月と『同じ人』とは思えない体たらくの1ヶ月半でしたが(12月は暗譜した達成感&主婦も忙しい師走、1月はお正月ですし)再び私なりに頑張ってみました。
入賞者演奏会の出演を決めた後、2回のレッスンで練習の道筋は立てていただいたものの、2月は初めて舞台で弾くプレッシャーの中、きちんと冷静に組立て見極め、集中して練習していく、、、ほとんど、それが出来なかったです。
つい、焦りというか勢いで通して弾く練習が多かった、また練習に集中できなかった。
そんな中でも、なんとか無事真っ白とならず最後まで弾けたのは
特別部門の出演者控室で、言葉や表情で三善晃先生のソナタを弾くお2人とのシンパシーがあったからこそだと思います。
そもそも『チャレンジ』だったコンクール。近現代はこれまでドビュッシーとプーランクを少し、スクリャービン4番しか弾いたことがなかった私。
つまり『現代曲』は50歳にして初めて。
そして
三善晃先生作品、つまり邦人作品。日本語が母国語です。
初めて聴いた時、鮮烈な印象だったピアノ・ソナタ3楽章。
果たして弾けるようになるのかというようなスタートでしたが
母国語の作曲家の作品をピアノで弾く、イントネーションやリズム、重さの感覚が体幹といいますか、丹田にでしょうかズンとくる感覚、自分のピアニズムとして捉えやすく、ピアノ奏法の勉強になる気がします。
そのエネルギーをコントロールし、勢い任せでなく楽譜をしっかり読み、設計してこそ体得できると思います。
そして、これは大切なタッチ打鍵の話。
今日の演奏で、貴子先生のご指摘にもありましたが、瞬発力や疾風感を視野に入れ始めると、自分の耳がついていかなく音がきちんと捉えられず、ダマとなりやすい。
練習で良い塩梅のときは、鍵盤から指先に骨伝導といいますか、支点をとらえ耳で確認できます。バッハやモーツァルトの作品でも感じる感覚です。
田中貴子先生もMiyoshiピアノ・メソードを勉強されて、ご自身のピアノ奏法について考えるきっかけになったと、以前お話されていました。
今日の舞台での演奏、田中貴子先生に温かくも厳しいコメントをいただきました。
目標をテンポでなく一つ一つのモチーフ、リズムの表現を的確にしていけるようにと思います。
そのための「理路整然」ですよ、と。
楽譜の音を理解し理路整然と弾く。
舞台で弾くことで1つ1つ明確となっていく目標、夏にグランミューズで弾きたいので、頑張ります!