自分で弾いても難しいバッハ、インヴェンション。
それを、生徒さんにレッスンしていく、さらにはコンクールで入賞できるようにと引っ張っていく。
大変なことです。
バッハ、私は小さな頃テキストとしては『こどものバッハ』からスタートしました。
先ずはトリル装飾音の法則、切音について。進度が上がるにつれ、テーマの取り方、アーティキュレーション、カデンツ、和声や音程、、、その他様々な解釈「そう弾く」理由。
3拍子や2拍子、4拍子の感じ方は、他の練習曲よりバッハを弾いて違いを実感できました。
ノンレガートという言葉を初めて知ったのはインヴェンションでした。当時、小学生の音楽の授業で『たて笛』が始まり(どちらが先かは記憶曖昧)、『タンギングみたい』と思った記憶は鮮明です。
中高生からは教科書ガイド(まだある?)よろしく「市田儀一郎先生」のインヴェンションシンフォニアや平均律クラヴィーアを見てアナリーゼして譜読みしていました。どこまで理解できていたかは、?ですが(汗)
そして、日本バッハコンクールで弾いた『トッカータBWV911』
それまでは「〇〇はNG」と、ある意味がんじがらめありきで弾いていました。
延々と短調で流れていくアレグロのフーガに私は嘆きというか現世への問いかけのイメージでしたが、あるリズム音型から
「喜びに満ち溢れたフーガね』
まだ、月1、2回ほどのレッスンを受け始めてまだ数ヶ月でしたが
樋口先生の一言で、どんどん取り組みが変わっていきました。
楽譜も
色々見てみたいとなり
コンクール時は、運指はウィーン原典版が弾きやすいでしたが、ベーレンライター版の音で弾いていました。
第1位グランバッハ賞をいただいたとき、石井なをみ先生に、こんなすごい点数やコメントは、今後戴くことないだろう、お褒めの言葉をいただきましたが、サラリさりげなく「あと一歩拍感が欲しいかな」とありました。樋口先生には「小慣れてしまっているのよ」
石井なをみ先生のセミナーも数回受講しましたが、「ここまで細かく、こんなに大きな範囲まで網羅するのだ」と、その緻密さに驚きました。
これまでレッスンでお世話になった先生や、聴いてくださりアドバイス下さった先生方に「成長しているね」と声をかけていただけるよう、精進していきたいです。
♪♪♪
さて。
◎こどものバッハ、現在もこの表紙!
◎ウィーン原典版でインヴェンションはデビューしました。
◎KAWAI出版のインヴェンションシンフォニアは、長島圭太先生に「子供のまだ小さな手に適う運指」とすすめていただいたもの。譜読みは何だかんだと自分でやるものですから。
だから、基本的な要素を、例えば「3でのほうが弾きやすいけど、、あぁ上の音を伸ばしながら弾くから5の指」「ここは切る音だから、5で弾かない」「レガートで弾くからこの運指」「あっ左手で内声とるんだ!」等々。
フレーズも、句読点のように図形を描くように譜読みの段階で運指で示唆いただけることは大事。今は表紙は違う雰囲気でリニューアルされています。
現在の最近のレッスンでは、白楽譜を用いています。
もちろん
自分の子供時代の楽譜や他の楽譜も、先生である私は使います。
『白楽譜』
楽譜の画風が、シンプル爽やかで他の要素で邪魔しないから、が理由です。
絵のように、音符の存在感だけだからこそ、音の雰囲気が伝わってくる楽譜。とても大切だと思います。
とある著名な方が、バッハの自筆譜の八分音符2つの横線、けた♫が、波打つうねりとなっている様に「とてもインスピレーションをかき立てられる」とお話しされていました。